ドラクエ世界の座標系を考察

http://togetter.com/li/25410
ドラクエ世界=トーラスというのは昔からあるネタだが、「上と下、左と右が繋がっている」という点しかクリアしておらず、不完全な説である。トーラスであるならば、内側にあたる場所はあっというまにループしなければおかしい。ネタとして楽しむ分にはいいのだが、ブログや某掲示板等で時々トーラス説を周知の事実であるかのように語る輩がいるので、ここらで釘を刺しておきたい (一応書いておくけど、このエントリもネタだよ)。
※なお、考察は現実の地球との比較が可能なドラクエ3についてのみ行う。


結論から言えば、これは「投影法」の問題である。昔2chかどこかで見かけて感心した表現だが、「みかんの皮をむいたような」形を想像すると解りやすいだろう。世界地図の縁は実は海のどこかの一点であり、それが正方形となるまで引き伸ばされているのである。
我々は矩形の世界地図を見るとついついメルカトル図法と思ってしまいがちだが、ドラクエ3の世界地図をもう一度よく見てほしい。おそらく北極は「浅瀬のほこら」のあたり、南極は「レイアムランドのほこら」のあたりだと思われるが、北極のあたりはメルカトル図法というよりも、むしろ方位図法に近い。正距方位図法を少し傾けて「大陸の形」をそれなりに正しいように戻すと、近い形になると思う。


では、なぜ「方位+大陸の形」に着目した地図が作られたのだろうか? それは地図の中心に注目すれば理解できる。我々が普段見慣れている世界地図が「日本を中心としたメルカトル図法」であるため、ドラクエ3の世界地図も同じようなものと思ってしまうが、ドラクエ3の日本 (ジパング) はどう見ても世界地図を作るような文明国ではない。
では中心はどこか──ダーマ神殿である。
世界中から人々が集まり、また世界中に散っていく。そのような場所だからこそ、世界地図が必要とされたのであろう。おそらく、旅をしてきた人々からの聞き取りにより、「どの方向から来たのか」「どのくらいの距離の、どのような場所から来たのか」といった情報が集められ、徐々に地図として完成していったものと思われる。


……あ、そういえば。
発端の「アレフガルドは本当に下にあるのか」については、僕は異世界説を取るので特に言うことはないです。ただ、

下の世界でも上の世界の世界樹に対応する座標で葉が拾える、ということは実は一見ただの森に見えるリムルダール近辺にも天まで届く樹が生えてたりするのかな?

は面白い。