ツァラトゥストラへの階段 (土橋真二郎)

シリーズは変わってもゲーム物。今回のがシリーズ物なのかは知らないけど。
前半のゲームは面白かったけど、後半のゲームはイマイチ。カード自体を見せずにポーカーのシーンを延々と描写しているようなもので、ルールも状況も良くわからない。プログラマとしては、「仕様書ください」と言いたくなる。まあ、最低限、各キャラがどういう思惑で何をしようとしてるのかはわかるのでこれでいいのかもしれないけど、「ゲーム」が題材の小説なんだから、もう少しわかりやすく描写してほしかった。
今後の展開次第ではあるけど、「パルス」とかいう要素はなくて良かったと思う。買う前に帯をちゃんと見てたら、「異能バトル」物だと思って買わなかったかも (というか、改めてちゃんと読んでみると帯もカバー折り返しのあらすじも酷いな)。もっとも、こういった超常的な要素がないと、「全員があっさり不可解なゲームに乗ってる」という状況が発生し得ないんだけど……。
面白いかどうかといえば「面白い」、でも人には薦め難い。そんな感じ。